双極性障害は気分障害の一つです。
高揚した状態と落ち込んだ状態という2つの気分の状態が繰り返し現れます。高揚した状態は「躁状態」と呼ばれます。一方、落ち込んだ状態は「うつ状態」と呼ばれ、うつ病と同じ症状が現れます。
100人に1人程度が発症するといわれ、10~20代に発症することが多いです。男女ほぼ同率で発症率です。
双極性障害の分類
双極性障害はDSM-Ⅳにおいて、双極性Ⅰ型障害と双極性Ⅱ型障害に分けられます。
双極性Ⅰ型障害
入院が必要になるほどに躁状態とうつ状態を繰り返すものです。
双極性Ⅱ型障害
本人も周りも困らない程度の軽い躁状態と、うつ状態を繰り返すものを言います。
躁状態の症状
気分の高揚
気分が極端に高揚し、怒りっぽくなります。
自尊心の肥大
自分に特別な能力があるように感じてしまいます。
睡眠欲求の減少
寝なくても平気になります。
多弁
早口で、よく喋るようになります。
観念奔逸
アイデアが次々に沸き起こります。
注意散漫
注意力に欠け、気が散りやすくなります。
目的志向性の活動の増加、焦燥
仕事や勉強や人付き合いなどの活動が増加し、じっとしていられない状態です。
快楽的活動への熱中
買い漁り、性的に分別のない行動、意味のない投資などが増加します。
介入、治療方法
患者の気分の変動に伴って生じる不適切な思考や対人行動に焦点を当てていきます。患者とその家族に対して、生活環境の整備や服薬の習慣化を促すための教育を施すことが有効であるといわれています。