パニック発作が主症状の心理障害です。
パニック発作とは、特に身体の病気がないのに動悸、窒息感、自分の死に対する恐怖感など複数の反応が突発的に生じる状態です。
この症状は、日々のストレスや重圧が原因で生じる場合もあります。
発症率は100人に2~4人で、女性の発症率は男性の2倍といわれています。
予期不安
パニック発作は突然、理由なく生じます。
何度か発作に見舞われると「また発作がおこるのでは」という予期不安が強くなります。
予期不安が原因でパニック発作時に助けを求められない場所への外出や、そのような状況へ遭遇に強い恐怖感を抱くようになります。
家から出られずに日常生活に支障をきたすことも少なくありません。
介入(治療法)
介入のターゲットは「予期不安」と「回避行動」です。
症状除去においてはエクスポージャー法が中心技法です。
リラクゼーション法・呼吸コントロール法も使われます。
現代では神経生理学的原因が解明されつつあり、効果がある薬も発見されています。
薬物療法が効果を上げて、治るケースも多くなっています。
しかし、発作が無くなることで予期不安が解消されても、広場恐怖は維持される場合が多いです。
動悸やめまいをパニック発作の危険信号と間違って学習し、身につけてしまっているからです。
したがって、症状について、きちんと理解することを促進させる認知行動療法を薬物療法と併用するのが望ましいといわれています。