戦争や災害、事故、いじめ、犯罪に巻き込まれるなどの非常に強い恐怖や無力感を生みだします。このような、強烈な外傷的出来事に出会った直後に生じる反応が急性ストレス障害です。
急性ストレス障害は外傷体験後の4週間以内に発症し、最低2日間、最大で4週間続きます。それ以上症状が続く場合診断名がPTSDと変更されます。
急性ストレス障害の経過
多くの人々が、外傷性の出来事の後に、一連の特異な心理的反応を経験します。
第一に、生存者は茫然とし、怪我や危険に気付いていないかのように見えます。
彼らは正気を失った状態でさまよっているかもしれないし、自身を更なる怪我の危険性にさらしているかもしれません。
次の段階では、生存者はまだ受動的で、単純な課題でさえ始めることができません。
しかし、他者の命令や指示には容易くしたがいます。
例えば、レイプの被害者は食べ物を準備することさえ考えつかないかもしれません。
ですが、友人が外で食事をしようと提案すれば、それに応じる可能性は高いです。
三番目の段階では、生存者は不安で心配になり、集中することが困難です。何度も被害にあったときの話をするかもしれません。
また、強い恐怖感、感覚の麻痺、悪夢やフラッシュバックによる外傷的出来事の再体験、睡眠障害などの症状が現れます。
PTSDでは以上の症状が長期に渡ってつづくことになるのです。