生物学的には第二次性徴の発現で始まり、長骨骨端線の閉鎖(17~18歳)をもって終わる身体的成長の期間です。
発達課題の一例
対人関係の変化と親からの心理的独立
同性・あるいは異性の友人との親密な関係に支えられて親から心理的に離れることです。これは二次反抗期、つまり心理的離乳とよばれます。
第二次性徴によって生じる身体の変化を受け入れる
外見や体の変化が自分の望むとおりであってもなくても、生命が宿る大切な身体であるという受容と肯定感を得ることが大切です。そして性に関する関心や初潮・精通などの生理的変化も自尊心をもって受け入れ、自身のものとすることが課題となります。
生涯を通じて、課題となるアイデンティティ確立への着手開始
自分に向いている進路、職業は何か、自分は他の人とは違って何に興味や関心をもっているのか、どうすれば社会のなかで意義のある役割を果たす人になれるのかを考え始める必要があります。
思春期の心理援助のポイント
思春期は養育者への依存と反抗という、両価的な態度を現わす時期です。それは心理援助の場面でも同様です。
援助者のとるべき態度としては、
- 言葉と行動を一定させる
- そっと青年に寄り添いつつ、やがて青年が自力で自分と言う存在を引き受けられるよう支援する
などがあげられます。