子どもから大人への移行期であり、はざまの時期の時期です。
近代化という社会的・歴史的背景のもとに誕生した発達段階です。社会の変化とともにその内容も変化してきました。
発達加速現象と高度教育化により、ここ30~40年で青年期を指すスパンは5年ほど拡大しているとされます。
青年期に相当する年齢については、始期は思春期とも重なって10歳前後であるとされます。終期はいつを大人とするかによりますが、大体30歳前後まで遷延しているとみられています。
青年期の発達課題
両親からの自立
青年期は実家を離れ、独居する者も増えてくる時期です。それまで役割モデルであった親への批判的視点も増します。そのために生じる物理的・情緒的不安定さから、安定へ向けて自分をコントロールしていきます。
性役割の同一性
その性として社会から期待される性役割と自身のあり方の合致について考えます。結婚も視野に入りうるので、異性にどう見られるかという点でも、性役割を意識します。
道徳性の内在化
自分なりの価値観を再構築していきます。
自分が自立して生きていこうとする社会にある既存の価値体系と、自分がそれまで培ってきた価値観を合致させる必要が生じます。
就職を前にし、迷いながらも、職業を選んでいく必要があります。自分の職業観や能力、適性を吟味する。職業のための準備期間でもあります。
自我同一性の確立
友人関係、趣味、自分の性格などさまざなことを吟味します。自分と言うものを問いなおし、これらを統合し、自我同一性(アイデンティティ)を確立します。