エピクレス

 エピクレスは古代ギリシャの哲学者で、ガルゲットス区に属していたアテナイ市民だった人物です。エピクレス派の創始者でもあります。
 エピクレスの思想は快楽説とも呼ばれます。エピキュリアン(快楽主義者)という言葉は彼の思想が由来です。
 彼は心が乱されるのを避けるためには、無用な交わりを避けるのが一番と考えました。「隠れて生きよ」という考え方を実践し、「友愛の園」という集落を組織し、俗世間を離れて弟子とともに自給自足の生活を送りました。

「隠れて生きよ」

 エピクロスは、人間の本当の楽しみというのは「隠れて生きよ」という生き方を実践することにより実現できると考えました。これは、結婚することは避け、子供を作らず、何物にも振り回されない生き方をいいます。これにより、激しい情熱や欲望から自由になり、平静な心を維持できるとエピクロスはいうのです。このように、魂が他に乱されない状態を彼は「アタラクシア」と呼びました。

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