メガラのエウクレイデスは紀元前400年頃のギリシャのソクラテス学派の哲学者です。メガラ学派の創設者でもあります。
中世の編者・翻訳家たちはユークリッド原論で知られるアレクサンドリアのエウクレイデスとしばしば混同しました。
エウクレイデスの著作は現存していません。ただし、さまざまな古代の文献の中で論じられ、引用されています。プラトンの中期末の対話篇『テアイテトス』の冒頭でも、対話者として登場しています。
エウクレイデスはエレア派とソクラテスの概念の統合を図りました。エウクレイデスはエレア派の「万物の本源」をソクラテスの「善の実相」を同一視しました。「善」は多くの名前で呼ばれています。例えば、「思慮が善である」「神が善である」「知性が善である」などがそれです。しかし、彼によれば、本当は善は一つだけであり、善に対立するものは、すべて存在しないとしました。