アナカルシスはグヌゥロスの子で、スキュティアの王カドゥイダスの兄弟でした。
彼の母はギリシア人だったため、彼は二ヶ国語を話すことができたといいます。
彼はスキュティア人の習俗とギリシア人の習俗について、生活の簡素さと戦いに関してを扱った八百行の詩をつくりました。
アナカルシスは、何でも率直にいう人物だったようで「スキュティア人の話し方」という諺を生み出すきっかけともなりました。
あるときアナカルシスは、「世の中で善いものであるとともに悪いものであるものは何か」と問われました。これに対して彼は「それは舌だ」と答えました。
また彼は、多大な価値のある友を一人持つ方が、何一つ価値のない友を数多く持つより優っていると言ったそうです。
更に彼は、錨と陶工のろくろを人生に役立てるために発明したとも伝えられています。