面接法 (interview)

 特定の個人または集団との対面的な言語交換によって情報を収集したり、診断・治療等を行う方法です。

面接法の種類

 目的別で分類した場合、臨床面接法と調査面接法があります。
 構造別で分類した場合、構造面接、半構造面接、非構造面接があります。
 構造面接は、あらかじめ準備した質問項目を、順番を全く変えずに実施するものです。半構造面接はあらかじめ質問項目を準備しておく必要があります。話の流れに応じて、柔軟に質問の表現や順序を変えたり、新たな質問をするものです。非構造面接は、大まかなテーマのみを想定し具体的な質問項目は準備しない、対象者との自由なやり取りのなかで研究者がテーマに関する事柄を見出していくものです。

面接の手続き

事前の準備

 どのような形態の面接法を用いるのかを決めます。一般に、仮説の生成を目的とした研究では構造の弱い面接法、仮説の検証を目的とした研究では構造化の強い面接法を選択します。研究者はロールプレイをするなどして面接の練習を行う必要があります。

対象者の選定

 対象者は、両的研究と同じく無作為抽出で行われるのが理想です。実際には研究者のコネクションを利用して選定されることがほとんどです。

面接の実施

 面接は、静かで落ち着いて話ができる場所で行います。面接において、まず必要となるのがラポールを形成することです。そのために必要なことは、対象者の発話に誠実に興味を示す、受容的・共感的に対応することです。
 面接の開始時には録音の許可や結果の公表などの条件について、対象者との間で再確認するのが望まれます。
 対象者への配慮の例には、

  • 話が横道にそれたら優しく元に戻す
  • 解答へのためらいが感じられたら無理強いしない

 などがあります。
 とりわけ構造化の低い面接においては、研究者と対象者の間の相互作用を通して引き出される語りが貴重なデータとなります。研究者は対象者にさまざまな働きかけを展開させる必要があります。

結果の分析

 質的研究法や量的研究法を用いて分析します。用いるデータの例には、

  • 面接中に収集された各質問項目に対する回答のデータ
  • 面接の録音記録を書き起こしたトランクスクリプトのデータ

 などがあります。

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