R.A.スピッツ (Rene Arpad Spitz)

 R.A.スピッツはアナクリティック抑うつという概念を提唱しました。アナリスティック抑うつとは、乳児が母親から長期間離され情動が十分に与えられないことが続くと、体重減少、睡眠障害を示し、運動が緩慢になり、無表情となる状態です。
 更に彼はさらに施設に収容され母性的養育を奪われた乳児は、やがて無関心や無反応を呈し、発達が著しく遅れ、ホスピタリズム(施設病)に陥ることを観察しました。
 そして、乳児が人の顔を追視し微笑する3カ月微笑や、見知らぬ人に対して拒否や不安を示す8カ月不安などの可視的現象を詳細に観察し、主に生後1年間の縦断研究を行って、精神分析学の実証に努めました。

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