K.レヴィン (Kurt Lewin)

 グループ・ダイナミクス研究を中核に社会心理学の発展に寄与した人物です。青年心理学あるいは発達心理学を専門とはしていないものの、彼の提唱した「境界人」の概念は青年心理学の本質を理解する上で1つの重要な視点となりました。

境界人(周辺人) (marginal man)

 文化の異なる複数の集団に属し、そのいずれにも完全には所属することができず、それぞれの集団の境界にいる人をいいます。
 青年は、子どもから大人へと成長する半ばで、生活空間の構造が、生理的、心理的、社会的いずれの面でも急速に変容していく時期です。集団の所属性が流動的で生活空間の領域ごとの行動も可能性が開かれていきます。一方で可能であったことが許されなくなりもします。
 このような特徴を持つ青年期を説明するのに境界人の概念は有効であるとされます。
 青年期にみられる、攻撃性・過敏性・羞恥・激情・自己嫌悪・感情の起伏の激しさなどは、未知の世界への関心の増大として理解されます。

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