ノンバーバル・コミュニケーションとは、言語を用いないコミュニケーションのことをいいます。
ノンバーバル・コミュニケーションには例えば以下のものがあります。
- 身振り
- 手振り
- 表情
- 声の抑揚による感情の伝達
- 触れる
- 距離の取り方
表情を読む能力
エクマンは、人間の基本的感情を以下の6つに分類しました。
- 幸福
- 驚き
- 恐怖
- 悲しみ
- 怒り
- 嫌悪
その上で、どんな表情がそれらの感情に当てはまるか、国別に実験を行いました。
しかし、「他者のことを慮って微笑を浮かべる」などの複雑な表情は、文化・社会的に規定されている要素が少なくありません。そのため国によって不一致が多くみられました。
微妙な表情の意味は、その裏の文化や社会的背景を考慮しなくてはなりません。
そのため表情を読んだり、その上で空気を察する能力は、表情を見るものがどれだけの社会的な発達・成熟をしているのかを表す尺度といえます。
「女の勘」とノンバーバル・コミュニケーション
俗に言われる「女の勘は鋭い」という言葉は、ノンバーバル・コミュニケーションの能力と密接に関係があると言われています。
男尊女卑が顕著だった時代には、女性は男性が言外に放っている情報を読み取る必要がありました。そのため、言葉以外の情報から相手の意図を察する能力が伸びていったとされています。
また、女性は言葉を話せない乳児の主な世話をする必要がありましたから、このような理由でも言葉以外でのコミュニケーション能力が必要だったという説もあります。