アイスキネスは古代ギリシャ、アテナイの弁論家にして政治家だった人物です。アッティカ十大雄弁家の一人に数えられています。
彼は、マケドニア王国の侵略を警告するデモステネスに対し親マケドニア政策を説きました。しかし、それによりデモステネスと激しく対立しました。その対立の舞台は民会や法廷にまで及びました。
両者の法廷弁論は、当時のアテナイの内政と外交の実状を明かす貴重な史料となっています。
結局、アイスキネスは紀元前330年にデモステネスを顕彰しようとしたクテシフォンを違法だと非難し起訴しましたが、デモステネスの反論により敗れて失脚し、ロドス島に追放されました。
イドメネウスは、投獄されたソクラテスに脱獄を勧めたのはアイスキネスであって、クリトンではなかったと述べていますが真偽は不明です。