嫌悪療法ともいわれます。
行動療法における古典的条件づけに基づく技法の一つです。
不適切な行動が行われたり、または想像された直後に、電気刺激などの嫌悪刺激を導入します。これにより、不適切な行動が消去されることを目的とします。
嫌悪条件づけ法に際しての準備
嫌悪条件づけ法を用いる場合、あらかじめ以下の2つのことをしておく必要があります。
- 被治療者の治療意欲を確立しておく
- 不適切な行動に代わりうる適切な行動を形成する
この治療法が使われる一例
この治療法が使われる代表的な症状にはアルコール依存症があります。シアナマイドという薬物を飲んでいる場合にアルコールを摂取すると、吐いたり、気分が悪くなります。これを繰り返すことにより、アルコールを見ただけで、吐き気がして飲みたくなくなるようにしていきます。
他にも、喫煙、過食、性的逸脱などでも嫌悪条件づけ法が用いられることがあります。
問題点
嫌悪刺激(薬や電気刺激など)が与えられるという点で非難されることがあります。そのため、実際に必要な行動変革以外に用いられないようになっています。
嫌悪療法の効果はあくまでも一時的なものであり、対処療法に過ぎないことを忘れてはなりません。