逆抑止 (reciprocal inhibition)

 J.ウォルピが発見しました。
 互いに拮抗する反応の一方を強めることによって、他方の反応を抑制させることをいいます。

ウォルピの考えと発見

 ウォルピは恐怖反応が形成されたネコは、食餌行動が著しく低下することに気づきました。
 そのことから、逆に食餌行動が恐怖反応を抑制するのではないかと考えます。その結果、十分に食餌行動を獲得したネコは、脅威刺激に対する恐怖反応が抑制されることを発見しました。これが逆抑止です。

逆抑止の利用

 逆抑止は、系統的脱感作法という治療技法として体系化されています。
 不安や恐怖の消去に用いられる拮抗反応には、筋弛緩反応が一般的に用いられています。他にも運動反応、主張反応、接触反応なども用いることができます。

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