ベルトルト・ブレヒト

 ベルトルト・ブレヒトは、ドイツの劇作家・演出家だった人物です。ミュンヘン大学時代から文学活動を始め、1922年に上演された『夜の太鼓』が評判になり、クライスト賞を獲得しました。
 代表作に『三文オペラ』『肝っ玉お母とその子供たち』『ガリレイの生涯』があります。
 彼は、ブレヒトは政治やマルクス主義との関わりから、役への感情移入を基礎とする従来の演劇を否定しました。

叙述的演劇と異化効果

 それまでの演劇は、カタルシスにより日常に感じたことを発散させるがゆえに、批判的判断力を失わせるとブレヒトは考えました。カタルシスを目指す演劇では、舞台と観客を同一化させることを目的とします。
 これに代わり、出来事を客観的・批判的に見ることを観客に促す叙事的演劇を提唱した。
 その方法の一つが異化効果です。これは、見慣れたものに対して奇異の念を抱かせるものです。異化効果では特に、文字や音楽を活用して、観客の感情移入を生じさせない舞台を作り出します。

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