アラン・ソーカル

 アラン・ソーカルは、アメリカの物理学者です。現代思想において彼はソーカル事件を起こし、ポストモダンのデタラメぶりを暴露しました。
 著書としては、ジャン・ブリクモンとの共著『知の欺瞞』があります。

ソーカル事件

 ソーカル事件とは、ソーカルが起こした事件であり、この事件はポストモダンのあり方に一石を投じることになりました。
 1996年にソーカルは、ポストモダンと呼ばれる思想家たちの著作を適当に引用し、学術誌に投稿しました。この著作は、いかにも知的そうな数式や用語を用いて作られた論文もどきでした。ところがこの著作は学術誌のチェックを通過し、掲載されてしまいます。
 こうしたことが起こりうるのは、ポスト構造主義やポストモダンが、そもそも非学問的だからではないかと議論になります。
 レヴィ=ストロース以降、人文・社会科学の論文に数式を単なる知のファッションとして使う傾向が広まりました。ソーカル事件は、そうした傾向の軽薄さと欺瞞を指摘したといえます。

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