E.T.ジェンドリンの体験過程の概念を操作的に定義する評定尺度です
ロジャーズの過程尺度の中の「体験過程の様式」から発展し、M.クラインらが開発しました。
体験過程スケールは、クライエントがどのような体験様式によって発言を行っているのかを評定するものです
体験過程スケールの各段階について
体験過程スケールは7段階(体験過程レベル)からなります。段階が進むほど体験過程に焦点が当てられ、そこから発言がされていることになります。
このスケールによる研究では、カウンセリングや心理療法で成功するクライエントは、そうでないクライエントより体験過程レベルが高いことが示されています。
7段階の体験過程スケールの、各段階の主な特徴は以下の通りです。
段階1
クライエントの心理的に関係のない話や応答や拒否。
段階2
クライエントと心理的に関係のある話題だが、感情は表明されない。
段階3
外的出来事についてのクライエントの個人的感情が示される。
段階4
外的出来事よりも、それについての個人的な体験や感情を語ることによって、自分がどのような人間であるかを描写しようとする。
段階5
自分の体験や感情について探索的にかかわる。
段階6
自己探索の結果、新たな気づきが生じる。
段階7
気づきが拡大し統合が生じる。