グループ・カウンセリング (group counseling)

 何人かのグループでカウンセラーを交えて相互に話をしながら進めていく心理療法です。
 適応上の問題をもった人々に対して、発達的・能力開発的側面を目標として実施されます。
 主な対象として、学生相談機関、矯正機関、教育現場が挙げられます。
 グループ・カウンセリングのアプローチには、行動的、精神分析的、実存的・人間学的グループ・カウンセリングなどがあります。しかし、基本的には支持的グループとしての共通した役割をグループ・カウンセリングは持っています。

構成と実践

 7~8人から12人~13人の参加者と1人あるいは複数の専門家から構成されます。
 1週間に1~2回ほど行われ、1回につき90分~2時間実施します。
 グループ内で行われることの一例として、

  • 参加者相互のサポート
  • フィードバック
  • 問題解決への提案

 があります。
 グループ内での相互作用を通してメンバーが得られるものには、

  • 孤独感の減少
  • 仲間の発見
  • 問題解決に対する意欲
  • 新しい視点の獲得
  • 対人関係の持ち方の修正

 が挙げられます。

グループ・カウンセラーに求められるもの

 個人カウンセラーの役割に加えてグループ全体に対する視点が不可欠です。
 グループ力動(集団力動)に対する理解が求められます。
 例えば、

  • メンバーが倫理的安全感を感じうるグループ雰囲気を形成する能力
  • メンバー相互の錯綜したやりとりに介入(対処)する能力
  • グループをどのように始めどのように終わるかというマネジメント能力

 などがあります。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする