J.デュセイが創案しました。
交流分析の下位概念で、自我状態の出現頻度を棒グラフにして示す方法です。
自我状態
エゴグラムにおいて、自我状態はまず、親の心、大人の心、子供の心に分けられます。
親の心(P)は親などの影響を受けて形成され、さらにCPとNPに分けられます。CP(厳格な親の心)は、信念に従って行動しようとする父親のような心。自分の価値観や考え方を譲らず、批判的です。NP(保護的な親の心)は思いやりをもって他者のために世話をする母親のような心で、優しく、受容的です。
大人の心(A)は科学的な思考・行動の自我状態です。A(合理的な大人の心)は、事実に基づいて検討・判断する大人の心で、冷静で客観的です。
子供の心は(C)子供の自由な感情・環境へ反応の自我状態で、FCとACに分けられます。FC(自由な子供の心)は、自分の欲求・感情に従って行動する自由な子供のような心。明るく、無邪気です。AC(従順な子供の心)は、自分の感情を抑えて他人に良く思われようとする従順な子供の心です。
評価方法
デュセイの方法では、第三者が直接的に評価して棒グラフにします。
日本では質問紙法による心理テストが開発・市販化されています。東大式エゴグラム(TEG)やその応用が有名です。これは質問紙法で、50程度の質問に答えていき最後にそれを集計し、点数化したものをCP、NP、A、FC、ACの順に点数を基に点を打ってグラフを作成します。グラフから各自我状態の強弱・性格の傾向を知ることができます。
エゴグラムの使用場面
エゴグラムの使用場面には、
- 測定器具として使用する場合
- 心理療法の処方箋として使用する場合
などがあります。
心理療法の処方箋として使用する場合には、デュセイの心的エネルギー一定の法則および成長モデルに従います。これは低い自我状態を上げる(出現頻度を増す)心理療法過程を取るはたらきかけをします。