グループ・アプローチ (group approach)

 グループ・アプローチは集団の機能・過程・ダイナミクス・特性を用いる各種技法の総称です。
 グループ・アプローチは、心理療法における大切な3つのアプローチの1つです。ちなみに、他の2つは個人アプローチと、コミュニティアプローチです。
 行われる目的の例として、

  • 個人の心理的成長
  • 教育(訓練)
  • 心理的治療

 などが挙げられます。

現代的な意味でのグループ・アプローチ

 1905年のボストンの内科医プラット,J.H.による結核患者のためのクラス法に始まるといわれます。
 その後の展開の例には、

  • J.L.モレノによる心理劇
  • S.R.スラブソンやW.R.ビオンらによる精神分析的な集団精神療法
  • K.レヴィンらやC.R.ロジャースらによる集中的グループ経験(Tグループ、エンカウンターグループ)
  • 行動療法的な背景を持つSST

 などが挙げられます。

グループ・アプローチで効果をもたらす11因子

 I.D.ヤーロムが提唱したものです。
 それは以下のものです。

  • 希望をもたらすこと
  • 普遍性
  • 情報の伝達
  • 愛他主義
  • 社会適応技術の発達
  • 模倣行動
  • カタルシス
  • 初期家族関係の修正的繰り返し
  • 実存的因子
  • グループの凝縮性、対人学習

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