ターマンのスタンフォード・ビネー法を基礎として鈴木治太郎により標準化された知能検査です。
歴史
1920年に『鈴木ビネー・実際的個別的知能測定法』として発表されました。最初の標準化では、被験者3814名を用いられます。各試問の各年齢における合格率を算出して各問題の困難度と生活年齢との関係が明らかにされました。その後も標準化が繰り返され、尺度としての制度はかなり高いものとなっています。
特徴
検査は、76問の多種多様な項目から成ります。
各年齢に対応する問題群が困難度に従って配列されています。これにより精神年齢が算出されます。被験者に対する具体的な援助や関わりの方法を考える際の目安となります。
長所
- 一般知能を総合的に測れること
- 2歳から成人(23歳)までと適応範囲が広いこと
- 特別な場所が必要ない
- 検査用具が少ない
- 検査に要する時間も比較的短時間(30~40分)
短所
- 検査作成からかなりの年月がたっている(検査問題の内容や言葉遣いに、現代の子どもにそぐわないものがある)
- 他の新しく標準化された知能検査と比較するとIQが高めに出る傾向があること(前回の標準化からもかなり年月が経ち、児童の発達加速現象に対応できていない)
- 言語でのやりとりを就寝にした問題が多く、言語の問題を持つ被験者への適応が難しい