スパイロス

 スパイロスは古代ギリシャの哲学者で、ボスポロスの出身者です。彼は、クレアンテスの弟子だった人物でもあります。
 彼は様々な学問の分野を学んだ後、アレクサンドリアのプトレマイオス・ピロパトール王の宮廷に移りました。
 ある日、賢者は思い惑いことがあるかという問題について議論が起きた際、スパイロスはそんなことはないと答えました。王は彼に反論するために、蝋で作られたザクロの実を用意しました。それが本物のザクロだとスパイロスが間違えたので、王は彼が偽りの物事に騙されたとしました。しかし、スパイロスはそれがザクロの実であると騙されたのではなく、ザクロの実であるとするのが理にかなっていると認めただけに過ぎないと反論しました。加えて、把握しうる事実(カタレープティケー・パンタシアー)と、理にかなっていること(エウロゴン)は別のことであると王に答えて、その場を切り抜けました。

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