デモクリトスは、古代ギリシャの哲学者で、アブデラの出身者だった人物です。レウキッポスの弟子であり、原子論を完成させました。また、アナクサゴラスの弟子でもあり、ペルシアの僧侶やエジプトの神官に学びました。
哲学のほか数学・天文学・音楽・詩学・倫理学・生物学などに通じていた彼は、その博識から〈知恵(Sophia)〉と呼ばれました。
原子論
彼の学説を要約すると以下の通りです。
- 事物の総体は限りがなく、互いに他へ変化する
- すべては空なるもの(ケノン)と充実したもの(プレーレス=アトム)から成り立つ
- 世界はアトムが空におちこんで他のアトムと絡まり合うことによって生じる
- 世界は、空とアトムへと分解する。
- アトムは一箇所に集まると渦を生じ、その渦の中で形の似たもの同士が結びつき、物体を生ずる