ビアス

 ビアスはプリエネ人で、サテュロスによって七賢人の筆頭に挙げられた人物です。
 彼は裕福な家の者であったとも、他人の家で下働きしていたとも伝えられています。
 ビアスは多才な人物で、弁論術や修辞学、論理学などに長けていました。特に訴訟の弁護において非常に強力な才能を持っていたと伝えられています。
 彼はイオニア植民市の繁栄を考え、人間が踏み行うべき倫理について思索を巡らしたといわれます。
 ビアスは、心身共に衰えた高齢の時に、法廷における弁護演説を依頼されました。それを快く引き受けて、相手側の弁護人の演説が終わり、裁判官がビアスの依頼人に有利な判決を下したときに、愛する孫の胸の中で息を引き取ったといわれています。

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