ソロン

 ソロンは、ギリシア七賢人の一人とも呼ばれる人物です。古代アテナイにおいては政治家、立法者、詩人として活躍しました。
 ソロンは、アテナイにおいて、政治・経済・道徳の衰退を防ごうとして法の制定(ソロンの改革)に努めました。ただし、改革は短期間のうちに失敗しています。けれど、ソロンの改革はアテナイの民主主義の基礎を築いたと評価されることもあります。
 ソロンは、自身の政治改革への弁明として詩を書きました。しかし、彼の作品は断片として残っているだけです。それらの断片は、後の世の作家が、断片が誤って彼の作品であるとした可能性もあります。
 ソロンは、哲学者プラトンの遠縁であるともいわれています。

荷下ろし(セイサクテイアー)

 ソロンがアテナイ人のために行ったことの中に「荷下ろし」(セイサクテイアー)と呼ばれるものがあります。これは負債の帳消しにして、身体や財産を解放することを意味しています。
 これはどういうことかというと、それまで人々は金を借りる際に身体を担保にしていました。このせいで多くの者たちがその負債を払えない場合、農奴の身分に落ちていきました。
 そこでソロンは、彼の父親に貸し付けていた債権を、ソロン自身が放棄してみせました。そして、他の人々も自分の行いに倣うように勧めました。

ソロンの改革

 ソロンの改革は、ドラコン成文法につづく重要な国政改革にあたります。
 ソロンの改革の主な内容は以下の通りです。

  • 負債の帳消し
  • 債務奴隷の禁止
  • 財産政治の実施
  • 土地の再配分を期待していた貧困層の希望に沿うことができず彼らを満足させられなかった
  • 平民の成り上りに不満であった貴族層に不満を抱かせた

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