個人の精神が困難な状態に直面したり、発達の過程において重要な局面に出逢ったとき、個人の心の内的世界における問題のありようと、ちょうど対応するように、外的世界の事物や事象が、ある特定の配置を持って現れてくることです。
共時性の一つの現れであると考えられます。
語源
元来占星術において、出来事や人の運命を左右する星の位置を意味するものです。後に星座を表す言葉となりました。
C.G.ユングの考えた布置
ユングは、無意識のなかの元型が働き、その内容が布置され外界に投影されると述べています。
例として、ある個人が対決しなければならないコンプレックスをもっている場合が挙げられます。ちょうどその対決を誘発するような外的な事象が起こることが布置なのです。
心理療法において
この布置を読み取っていくことが大切なこととなります。悩みや症状自体を、その人を取り巻くより大きな全体性のなかに位置づけ、その意味を汲み取ることが重要です。
心理臨床場面では、クライエントの内的な変容の可能性を、布置として読みとっていくことが重要な意味を持ちます。たとえば、その人の周囲を取り巻くさまざまな人間関係や夢やイメージに現れる人間関係などから読みとっていきます。