臨床心理活動の産業領域

 産業領域とは、働く人を対象とする領域です。
 この領域の臨床心理士は以下の場合に分けられます。

  • 一般企業の健康管理室に勤務している場合
  • 労務者のメンタルヘルスを専門に請け負う外部機関に勤務している場合

働いているところ

 産業領域に関わる臨床心理士が働く場所には以下のものがあります。

  • 企業内健康管理センター
  • 相談室
  • 外部EAP(従業員支援プログラム)機関
  • 公共職業安定所
  • 障害者センター

この領域の特徴

 産業領域での臨床心理活動では、援助者が経営という視点を踏まえる必要があります。つまり、個人を援助することで、仕事がはかどる。仕事がはかどるから、結果として組織の利益に繋がる、といった個人と組織とが相互に利益を得られるようにするという観点が必要となる領域です。

産業領域における臨床心理学実践

 産業領域における臨床心理学の実践的活動は、個人と組織の関係性(契約)により異なります。
 産業領域における臨床心理学実践の必要条件は以下のとおりです。

  • 関係性の中で援助者の役割や責任を明確にし、その範囲内で専門性を発揮する
  • その範囲を超える部分に対しては適切な外部機関にリファーする

 関係性の中で、臨床心理学実践を効率的・効果的に行うには以下の視点を踏まえると有効です。
組織内での活動なのか組織外からの活動なのか
個人を対象にした活動なのか組織全体を対象にした活動なのか
活動の目的が一次予防なのか二次予防なのか三次予防なのか

産業臨床での専門職に求められること

 産業臨床に関わる専門職に求められる理解には以下のものがあります。

  • クライエントは個人と組織の両者であること
  • クライエントの生活世界
  • クライエントの所属する組織のルール
  • 産業に関わる専門領域の知識
  • 誰がサービスを求めているか
  • どのようなサービスを求めているか
  • 組織からのニーズに対して応答する
  • 援助者が行った臨床心理学実践の意味について説明する
  • 病気からの快復だけでなく健康増進や成長支援に視点をもって対応する

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