アダム・スミス

 アダム・スミスは、スコットランド生まれの哲学者で、経済学者・神学者でもあった人物です。
 著書には『国富論』や『道徳感情論』があります。

神の見えざる手

 アダム・スミスは古典派経済学の祖として知られています。
 古典派経済学とは、自由主義経済の下、国内的には自由放任、国際的には自由貿易を行うことを重視する考え方をいいます。
 アダム・スミスが著した『国富論』の中では、重商主義が特権商人を保護している点が批判されています。
 また、彼の説によれば、国家による経済介入のない自由競争市場でのみ「神の見えざる手」が作用といいます。その結果、資源の再分配と予定調和が実現され、国府が増大すると結論づけました。そこから彼は自由放任主義(レッセ・フェール)を主張しました。

道徳感情論

 アダム・スミスの著書、『道徳感情論』によれば、人間は他者の視線を意識し、他者に「同感」を抱いたり、他者から「同感」を得られるように行動します。例えば、誰かが傷ついていたら、自分も痛ましい思いをするなどが同感です。同感という感情を基にし、人は具体的な誰かの視線ではなく、「公平な観察者」の視線を意識するようになります。公平な観察者の視線から見て問題がないよう人々が行動すると、社会に秩序が生まれます。

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