S.フロイトが提唱した概念で、自我とエスをまたいだ構造をしています。ルール、道徳観、倫理感、良心、禁止、理想を自我に伝える機能を持ちます。
意識と無意識の両方に現れていて、意識される時があれば、意識されない時もあります。ですが、基本的にはあまり意識されていないものです。なので、一般的には無意識的であるとよく説明されます。
超自我は自我理想なども含んでいると考えられます。つまり、自我の進むべき方向(理想)を持っていると考えられます。
超自我は前頭葉のはたらきと関係があるとされ、現在でもそれは妥当と考えられています。
機能
超自我は、自我を監視します。道徳的な良心や理想に照らして自我の活動を観察し、評価や批判を下します。そのため、超自我は自我の防衛を起こす原因とされています。自我が単独で防衛機制をはたらかるのは稀であるとフロイトは考えました。
また、夢を加工し検閲する機能を持っています。フロイトは時に超自我を、自我を統制する裁判官や検閲官と例えています。
超自我はエスの要求を伝える役目も持っています。例えば、無意識的な欲求を知らず知らずのうちに超自我の要求を通して発散しているような場合などがそれです。
超自我の形成
精神分析学において超自我は、エディプス・コンプレックスを通過して形成されるものと考えられています。
理想的な親のイメージや、倫理的な態度を内在化して形成されます。それ故に超自我は「幼少期における親の置き土産」とよく表現されます。