心理性的発達理論の第4段階で、6歳頃から思春期の始まる12歳頃までの時期を指します。
性欲動が静まる時期です。性的エネルギーの産出は継続されますが表面には現れません。
この時期、社会的規範の学習や知的活動にエネルギーが注がれます。その蓄えは性的目的以外に使用されます。昇華や反動形成により文化的創造や社会的感情に向けられます。
潜在期後期に入ると、自慰や性的空想などに興味を持ち始めます。一方で、それへの不安が徐々に強くなっていくとされています。
この時期の環境
この時期に、学校での集団教育が始まり、知識や技能が獲得されていきます。また、友人どうしのつきあい、集団行動での役割体験から自分の体場や個性を徐々に認識していきます。更に、ルールを習得し行動基準をもつといった社会性も発達します。
以上のことから、性的活動は穏やかになる理由としては、教育や文化や社会への関わりに向けられるエネルギーとそこから得られる満足感、適応感、自我防衛が挙げられます。