防衛機制の一種です。
打ち消しにはいくつかの種類があります。
ある情動を伴った行為が不意に現れた際、これを恥じて正反対の行為をすることです。いわば償いの行為であり、たとえば、相手を非難した後で、褒めたり機嫌をとるような場合がこれです。
また、ある行為に好ましくない情動が伴ったと感じた場合、その行為を再び、意識的に情動を排して繰り返すことも打ち消しとなります。こちらは、用心深い良心的な性格の者によく見られます。自信がなく自分の好意には何か純粋でないような感じがしてその結果同じことを繰り返して行います。
発生のメカニズム
打ち消しの機制は分離とともに働きます。分離された情動をさらに打ち消すためにこの機制が働きます。打ち消しの場合は、情動を防衛するために単独の行為として表現されます。
打ち消し、分離、反動形成の3つの機制が強迫性障害においてよく併存して見られます。