S.フロイトが提示した概念です。
エディプス期に生じる複合観念を指します。男児が、母親を手に入れようと思い、父親に対して強い対抗心を抱いて、アンビバレントな心理を抱く状況です。
エディプス・コンプレックスの形成
エディプス・コンプレックス形成の経過は以下の通りです。
①異性の親に対して性愛的感情が強くなる
②近親姦的願望が出てきて同性の親に対してライバル心や敵意をもつ
③一方で、同性の親からの処罰や復讐を恐れる
④同性の親への同一視によってこの葛藤を解決するとされる
⑤超自我の形成により、性欲を抑圧し罪悪感を形成していく
陽性感情と陰性感情
エディプス・コンプレックスには陽性感情と陰性感情があります
陽性感情とは、異性の親を愛し、同性の親を憎むことを指します。
陰性感情とは、同性の親を愛し、異性の親を憎むことをさします。男児で陰性感情が強い場合、父親の愛情や保護を望み、競争場面を避け男性性の獲得に問題を生じるとされます。女児で陰性感情が強い場合、男性一般への拒否につながり、母親との密着感が強く自立が難しくなるとされます。