反動形成 (reaction formation)

 防衛機制の一種です。
 抑圧されたその衝動と反対の傾向、態度をもって対処することです。
 例えば、本当は好きな相手に「嫌い」と言ってしまうなどが挙げられます。

発生のメカニズム

 反動形成は抑圧の結果であり、その補強工作です。
 自我にとって受け入れがたい本能衝動の意識化を防ぐために生じます。抑圧によって本能衝動の表現を無意識化しても、その情動の発生を防ぐだけでは不十分な場合に生じます。

反動形成の一例

 反動形成の例としては、以下のようなものがあります。

  • 無意識下で憎悪・攻撃などの衝動が意識面では過度の愛情表現になる
  • 犯罪的傾向の防衛は激しい正義感になる
  • 不潔は潔癖に表される

 これらの態度は、どこかぎこちなく、わざとらしさが見られ、不自然で無理があると感じられます。馬鹿丁寧、慇懃無礼、内弁慶、強がり、猫かわいがり、などがこれに相当します。

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