原始的防衛機制の一種です。
M.クラインが提唱した、「妄想分裂ポジション」における原始的防衛機制です。
対象をひどく理想化して頼っているかと思うと、些細なきっかけで悪者してはげしく非難攻撃する態度をとる様をいいます。
境界例患者でしばしばよく見られる原始的防衛機制です。
発生のメカニズム
乳児は同じ母親の乳房であっても、状態によって違うものだと認識してしまいます。
乳児は、同じ母親の乳房でも、満足を与える「良い乳房」と、欲求不満を引き起こす「悪い乳房」とに分割して認識するとクラインは考えました。
分裂はその対象を良い側面と悪い側面とにわけ、切り離すために生じます。分裂は、対象および自己の良い側面が悪い側面によって破壊されはしないかという非現実的で被害的な不安のために両者を分けておくためになされます。