夢分析(精神分析学派) (dream analysis)

 自由連想を用い、夢に現れた内容を解き明かし、潜在的思考への到達を試みる作業です。

夢分析をする理由

 フロイトは「夢は無意識への王道である」と述べました。夢の重要性に着目し、夢の解釈法を示し、夢のはたらきや夢の意味を明らかにしていきました。
 夢は患者の無意識に抑圧されている内容が反映して現れます。そのために夢分析は、患者を治療するための技法として有効に使用されました。患者の見た夢を分析家が分析する事によって、患者の無意識における葛藤や願望が分かるとされます。夢の理解を通じて患者に患者の無意識的願望を告げる事で、ヒステリーや神経症が治ると考えられています。

顕現夢と潜在夢の関係

 顕現夢は、夢を見た本人が語る夢の内容です。一方、潜在夢は顕現夢の背後に隠れている夢の意味、すなわち夢の潜在思考です。
 潜在夢を顕現夢に近づける方法が夢分析です。潜在夢を顕現夢に置き換える作業が「夢の作業」です。顕現夢と潜在夢との関係には、全体の中の一部、ほのめかし関係、象徴化の関係、象徴関係があります。

夢分析の課題

 夢の作業では、顕現夢へと歪曲されてしまった夢の内容から夢見者の隠された願望を明らかにすることが重要となります。そのためには、夢見者の連想と精神分析家の知識が必要となります。

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