C.G.ユングが「タイプ論」で提唱した4つの心的機能の一つである思考機能のうちの、外向的な態度を指します。
このタイプの人の特徴
自分の生活を知性の与える結論に従わせようと努めています。そして、その考えの方向づけは客観的な外的事実によってなされます。つまり、外向思考型の人は客観的な事実に基づき筋道を立てて考える人です。複雑な状況にあってもすぐにポイントを発見して対処することができます。その状況判断はとても筋が通っていて正しい場合が多いです。
このような人は、周囲の人々の考えを基にしたり、取り入れたりしている場合が多いです。内的なことや哲学や宗教を問題にしていることはあまりありません。
新しい独創的な考え方よりも、一般に受け入れられる考えの図式を作り上げ、例外を許さない態度により、これを守ろうとします。これがうまく行われるとき、実際的な問題について、よい組織を作り上げたり、社会に役立つ理論を提供する人となります。
しかし、個性が強すぎると、この図式が柔軟性を失い、公式やルールを無理矢理他人に押し付けたりします。
わかりきったことでも必ずしゃべりたがる一言居士や、他のひとも自分と同じように考えていると決め込んで、一つの型にはめこもうとする人になるのです。
反対のタイプを抑圧しすぎた場合
このタイプの人は、感情を抑圧している点が特徴的です。芸術や趣味、友達づきあいなどを軽視します。これらのことを抑圧しがたくなった場合でも、自分の思考の図式の中にそれを取り入れようとしていることが容易に認められる場合が多いです。つまり、あくまで趣味と実益を兼ねる趣味だとか、考えることを主体とする趣味などを取り上げられているからなのです。
感情があまりにも抑圧されているときは、ときに本人の意識的な制御を越えて、表面に現れることがあります。
その例として以下のものが考えられます。
- 常に論理的・合理的であることを誇りとする学者が、自分の反対の学説に関して、感情的としか思えない言動をする。
- 道徳の守護者といいたいほど堅い道徳観をもって行動していたひとが、誰が見ても下品と思われる女性に魅せられて、破廉恥な事件に巻き込まれたりする
これほどにひどくないにしても、一般に堅い外向思考型のひとは、その例外を許さない態度や、息抜きとしての未分化な感情反応によって家族を苦しめていることが多くなります。