外向的直感型 (extraverted intuition)

 C.G.ユングが「タイプ論」で提唱した4つの心的機能の一つである直感機能のうちの、外向的な態度を指します。

このタイプの人の特徴

外向的直感型の人は、外的なものに対して、すべての人が認めている現実の価値ではなく、可能性を求めて行動します。
 良い思いつきで特許をとろうとする人、相場、仲買、あるいは対人関係においては隠れている情報を嗅ぎつけたり、未完の大器を掘り出したりすることに情熱を傾ける人などがそうです。
 この直感が思考や感情の判断によって補助されていないときは、この型は種はまくが、収穫は得られない人になる危険性が高くなります。つまり、一つの可能性を見出しても、その仕事が完成しない前に、彼は次の新たな可能性に気をとられて、そちらに行ってしまい、ひとところに腰をおちつけて仕事の成果を楽しむことができないのです。結局は彼のあとにきたひとがこの成果を得ることになってしまって、直感型のひとは、他人を富ますことに力を傾けながら、自分はいつも貧困に苦しまなければなりません。
 このような傾向が強くなると、抑圧されていた感覚機能が制御を破って現れます。これは荒唐無稽な点で感覚型の人が陥りやすい状態に似ています、感覚型の人が、何か宗教的・神秘的なものにとらわれるのに反して、この型の人は、現実的な物事にとらわれます。

反対のタイプ(内向的感覚型)を抑圧しすぎた場合

 外向的直感型の反対のタイプは内向的感覚型です。内向的感覚型は、日常生活などから豊かなイメージを膨らませることが出来るタイプです。それゆえに毎日が平凡であっても満足することができるタイプであるといえます。
 この抑圧された現実感覚が姿を表す際には、一般に直感型の人が突然いかにも似つかわしくない異性に入れ込むといった形をとるなどが生じます。また身体感覚も無視するので過労に気付かないなども起こり得ます。あるいは身体感覚を過度に気にし過ぎて心気症(病気でもないのに病気と思い込んでしまう神経症)を発症することもありえます。

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