社会的スキル訓練、(社会)生活技能訓練などとも訳されます。
認知行動療法の技法の一つです。
生活の中で必要とされる対人行動を、体験学習を通して構造的・体系的に援助していきます。
代表的な社会スキルの定義の例
- 他者との円滑な人元関係をむすぶ技能の包括的定義
- 他者からの強化量を最大にする行動という行動論的定義
- 他者からのメッセージを受け止める受信技能、そのメッセージを社会的文脈の中で評価・判断する処理技能、自分の意志や感情を表現する送信技能
スキル欠損仮説
対人的不適応行動について考えるのがスキル欠損仮説です。
スキル欠損仮説では以下のような理由で、対人的不適応行動が生じると考えられます。
- 十分な対人関係の機会をもてなかった
- 適切な対人行動をしたのに罰を受けた
- 不適切な行動が身についたため、望ましい社会的行動のレパートリーが不足している
F.M.グレシャムによる、スキル欠損仮説の解釈
グレシャムは獲得の損失と遂行の損失、妨害反応の有無という2次元でとらえました。これによると、社会的スキルの欠損は以下の4種類に分けられます。
- そもそも社会的スキルが全くない
- スキル事態はあるが適切な状況で遂行できない
- 不安や衝動性などのスキル学習が妨げられたセルフコントロール・スキルが欠損している
- スキルはあるのに不安や衝動性のために適切な状況での遂行ができない