比較的あいまいな刺激を用いて、被験者に何らかの課題の達成を求める検査法です。あいまいな刺激に対しては、被検者の無意識が投影されるという仮定に基づいています。
長所と短所
長所
- 被検者の無意識的側面が把握できる
- 回答を意図的に操作する事が難しい
短所
まず、被検者への心理的負担が大きいことが挙げられます。被検査者を曖昧な状態におくものである以上、検査を行うこと自体が不安や抵抗感を招きやすく、心理的安定を脅かす危険性を常にはらんでいます。投影法を行う際には、検査について十分学んだ上で行う必要があります。被検査者への配慮を欠かさず、場合によっては途中で検査を中止する判断ができることが必要です。
また、検査結果の整理が煩雑で、検査の信頼性、妥当性に難点があります。
投影法の用途
用途の例には以下のものがあります。
- 臨床心理研究を行うときに人格を測定する道具
- 臨床心理実践においての援助と介入の方針を立てるためのアセスメント
- 臨床心理実践においての介入的かかわりの媒介物
投影法の種類の例
- ロールシャッハテスト
- TAT
- 風景構成法
- 文章完成法
- P-Fスタディ
- バウムテスト
- HTPテスト
- ソンディ・テスト
- CPT(カラー・ピラミッド・テスト)