TATの幼児・児童版です
1949年にL.ベラックが考案したのが始まりです。
子どもが作りやすいように、動物が人間的動作をしている絵を描いた10枚のカードからなります。
わが国では、戸川行男らのグループが1955年にベラックのものをもとに、わが国の風俗・習慣に合わせた日本版を作成しました。
使用状況
TATに関してはいくつかある日本版は、現今ではほどんと使われていません。ことCATに限っては上述の日本版が使われることが多いです。
日本版CAT
人間の代わりに動物がする人間的行為を描いている点で、ベラックのものと共通しています。他の点では相当これと異なっています。
検査カードは、練習用1枚、本題課用16枚の計17枚です。どれにも必ずリスが他の動物とともに描かれています。
被験者となる子どもは、リス(複数のリスが描かれている場合には、1匹を選ぶ)を主人公「チロ」としてお話を作るように求められます。
作られた物語の分析・解釈はおもに、欲求-圧力分析の観点から行われます。すなわち、主人公チロの示す行動や願望、およびチロ以外の動物が示す行動に焦点が当てられます。そこから被験者本人がどのような願望をもち、どのような外界をとらえているか推測します。
ほかに、チロが親の死や病気、父母の不和、監禁、暗闇といった不幸な、あるいは恐ろしい状況に対して、どのように対処するかということや物語の形式上の特徴も検討します。