TAT(主題統覚検査) (thematic apperception test)

 投影法性格検査です。
 被験者に絵を見せて簡単な物語を作ってもらいます。その物語から作り手のパーソナリティの種々の特徴を明らかにしようという心理検査です。
 1935年にC.モーガンとH.A.マレーが、「空想の研究の一方法」と題して、その構想を最初に発表したものを、1943年にマレーを中心とし、現在の絵カードのセットを完成させました。

絵画図版

 31枚(うち1枚は白紙)が用意されています。際の検査では、この中から数枚から20枚程度を選択し、1枚5分程度で実施します。
 絵画を提示された被験者は、絵画の人物の性格・感情、現在・過去・未来などを空想し、自由に語ります。
 語られた物語は、被験者の投影された主題が示されます。
 児童版としてCAT(児童用絵画統覚検査;登場人物に動物が描かれている)があります。

検査実施にあたって

 被験者に、絵が表す場面の中の人物の考えや感情に言及し、時間的経過を含んだ物語を作るように求められます。
 被験者は口頭で1つの絵に物語を作っていき、検査者はそれを記録します。しかしすべてを記録するのは困難です。ふつうテープ録音し、あとでテープから性格な逐語記録をつくります。実施中に被験者から、不明な部分を明確化する為に、誘導的にならないように質問することもあります。

分析法

 分析方法は十分に確立されているとは言い難いですが、マレーの欲求=圧力分析法が有名です。
 この方法の欲求の分類の一例には

  • 対人関係
  • 社会達成
  • 官能的快楽
  • 自立・抵抗
  • 防衛的逃避

 があります。
 圧力の源の分類カテゴリーには、

  • 社会的対人関係
  • 外的環境
  • 内的環境

 があります。

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