ラポールとは、良好なコミュニケーションの前提となる親密感や心のつながりのことをいいます。
フランス語の「関係」や「交際」を意味する言葉が由来です。
コミュニケーションが上手くいかないのは、多くの場合ラポールが不足しているからです。相手の言葉がいちいち引っ掛かる、打ち解けた気がしないなどの感覚は「抵抗」と呼ばれます。
NLPでは、抵抗はラポールが足りていないサインであると考えます。
ラポールはコミュニケーションを円滑に行うための前提にあるものです。逆に言えば、ラポールがないとコミュニケーションはぎこちないものになります。
ラポールの重要性
NLPでは、ラポールこそがあらゆるコミュニケーションのもとであると考えます。
初対面というのは、このラポールがなく反対に不安感や警戒心を抱いている状態です。
もし相手と早く打ち解けたいと思っているなら、おしゃべりを無理に盛り上げようとするより、ラポールを作り出すことを優先するべきです。
ラポールの作り方
ラポールの作り方には、様々な方法があります。
例えば、相手と自分の間に類似点を見つけることです。人は自分と似た人を見ると安心感や信頼感を抱きやすい生き物です。例えば、自分と同じ出身県と知ると妙に親しみを抱くなどがこれにあたります。
また、以下のようなテクニックも存在します。
ペーシング
ペーシングとは、相手のしぐさや話す速さなど、非言語メッセージを合わせることをいいます。これにより、「私はあなたに似ている」というメッセージを伝えます。
ただし、露骨なモノマネになると相手は違和感を抱くのであくまで自然に行うことが大切です。
リーディング
リーディングとは、自分の行動を変えることで望ましいコミュニケーションの方向に導くことをいいます。会話の中で自分から相手に提案したり、質問したり、合意を求めたりするなどがこれです。
バックトラック
バックトラックとは、いわゆるオウム返しのことをいいます。
ただし、何でもオウム返しすればいいというわけではありません。相手が強調したいと思っている出来事や気持ちに注目する必要があります。
キャリブレーション
キャリブレーションとは、表情やしぐさ、声の調子など相手の外見を観察することで相手の内側を探ることです。
NLPでは、内的な状態も外側に現れていて、しっかり観察できるもだと考えます。