ルネサンスとは、日本語訳すると「再生」という意味です。元々は東西通商の要地であった北イタリアの諸都市で始まり、16世紀末までに全ヨーロッパに広がりました。
ルネサンスは中世と近代の重要な転換点であり、近代の出発点といっても過言ではない歴史的な運動です。
ルネサンスの始まり
ルネサンスが起こった理由には、まず以下のような中世キリスト教の衰退が背景にあります。
- 商業資本と手を結んだ王権の拡大
- 現世的関心の増大
- 封建貴族の没落
- スコラ哲学やゴシック芸術など中世文化の衰退
更に、1453年にはオスマントルコの攻撃を受けて、東ローマ帝国が崩壊します。これにより、多くの哲学者がギリシア古典を携えてイタリアへと亡命してきます。
これらが要因となって、ギリシア・ローマ時代の価値観を再生しようという文化的な潮流が生じます。これがルネサンスです。
ルネサンスの特徴と影響
ルネサンスの特徴は、大きくわけて原典主義と人間中心主義の2つです。
原典主義とは、ギリシア語・ラテン語の原典による古典研究をいいます。原典主義は、キリスト教の探求にも適用され、聖書そのものを古典として読み直す運動となりました。これは、後の宗教改革に大きな影響を与えます。
人間中心主義とは、神が中心である世界観から、人間中心への意識のシフトをいいます。
これらに基づいて、人間の再発見、教会権威からの解放、個人主義などが唱えられ、時代は近代へと進んでいきます。
ルネサンス期の哲学者・思想家
ルネサンス期の哲学者・思想家には以下のような人物がいます。
- ピコ・デラ・ミランドラ
- エラスムス
- モンテーニュ