ロベルト・ミヘルス

 ロベルト・ミヘルスはウェーバーの弟子にあたる社会学者です。彼は、イギリスとフランスにて遊学し、ドイツに帰国後、ミュンヘン大学、ライプツィヒ大学、ハレ大学で学び、歴史学・経済学・哲学の博士号を取得しました。

寡頭制の鉄則

 ミヘルスは、寡頭制の鉄則という概念を提唱しました。寡頭制の鉄則とは、一定規模以上の社会集団において、少数者による多数者に対する支配が必然的に起こることをいいます。
 民主主義とは小規模で同質的な人たちの集団ではじめて正常に機能するものだとミヘルスは考えました。同時に、集団が大規模化し、早急に意思決定しなければならない状況が現れれば、どうしても指導者の職業化と強力化は避けられないとしました。
 こうなると必然的に、指導者は権力意識にとりつかれます。政治の場合では、一般大衆は単に一票を投じることを指導者から期待されるだけになります。結果的に人々は政治に無関心になり、それがまた寡頭制の鉄則を許すことにつながるのです。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする