ライト・ミルズは、アメリカのテキサス州に生まれた社会学者です。ウィスコンシン大学で博士号を取得し、メリーランド大学準教授やコロンビア大学教授を務めた。
パワー・エリート
パワー・エリートとはアメリカ社会の政策決定に対し、独占的な影響力を行使する社会階層をいいます。パワー・エリートは、経済のみならず政治・軍事の各分野でのトップです。
ミルズは、パワー・エリートが権力構造維持という利益の一致により協力し、大衆を操作していると分析しました。
パワー・エリートは必ずしも階級とは関係が無く、制度化されたポストに就いている人々をいいます。この点で、マルクス主義的な経済一元論の考え方から脱して権力支配層を分析できていると評価されました。
社会学的想像力
社会的想像力とは、個人とマクロな社会をつないで考えることのできる想像力をいいます。
ミルズは著書『社会学的想像力』の中で、「一人の人間の生活と、一つの社会の歴史とは、両者をともに理解することなしにはそのどちらの一つも理解することができない」と述べました。