構造派

 家族療法の代表的な理論の一つです。
 家族の関係性を構造的側面から理解しようとする立場です
 代表的な人物には、S.ミニューチンがいます。

ミニューチンの考え方

 ミニューチンは、家族の構造において、親は親の役割を果たし、子どもは子どもの役割を果たすことが健康的であると考えました。
 例えば、思春期を越えた子どもに、親が過度に干渉するのは健康的ではありません。親と子どもの境界を明確にわけることが大切です。
 彼の考え方では、家族の構造をとらえる際に、境界、連合、権力という三つの視点でみていきます。

境界

 バウンダリーともいい、家族全体、家族内のサブシステムのなかにある、目に見えない輪郭の事。

連合

 連合とは、家族メンバーの結びつきや対抗の様態についての概念です。とくに第三者に対抗する目的をもって家族画メンバーとの間に形成した結びつきのことをさします。

権力

 家族が行動を起こす上で、主に誰の影響でそれが行われるかという、家族内の力関係をさします。

 ミニューチンは、家族をサブシステムに分けて捉えます。母子の共生的サブシステムを解体して、両親の連合を作り上げることが治療的に有用と述べています。この理論においてセラピストが目指す構造は明確で、親や子などのサブシステム間の境界をはっきりと提示ています。
 ワンウェイミラーやインターフォンを用いて面接時に介入する方法も、この学派の発想です。

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