リフレーミングは、リフレーム(再枠づけ)という言葉が由来です。
家族メンバーの行動や、家族に起きた出来事、関係性などの「事実」は変えずに、その文脈や意味づけを変化させる方法です。概して否定的に意味づけられたものを肯定的に、さり気なく変化させるような発言を治療者が行うことです。
家族療法におけるリフレーミングの例
ここでは、不登校問題へのリフレーミングの適応を例として挙げます。
通常の思考法では、不登校の前提は学校に問題があると考えます。しかし、不登校が長引けば教師や学校に問題があろうとなかろうと、不登校児は学校とは離れた枠組みである、家庭や自室に固定されます。こうなると不登校問題を解決しようと学校という枠組みにこだわり続けても無意味です。なぜなら、そこには援助すべき不登校児の姿がないからです。
そこで、いったん学校という枠組みから離れ、不登校児が存在する家庭に視点を移し、そこを新たな援助の舞台とします。勿論、これだけでは不登校問題が存在するという事実は変わりません。しかし、学校という枠組みを中心に考えていては解決できない問題を、家庭という枠組みにシフトさせることで問題への介入が可能となります。