肛門期 (anal phase)

 S.フロイトの心理性愛発達理論の第2段階で、生後およそ1年半から3,4歳頃をさします。

特徴

 性感帯が肛門領域に移り、肛門領域に快感を得ます。この時期に性欲を満たす方法は排泄行為です。大便が保持されたり排泄されたりするときの腸の粘膜や肛門領域への刺激が幼児性欲を満たすのです。
 この時期にトイレット・トレーニングを経験することで、環境への主張的で能動的姿勢が芽生えます。肛門の括約筋の発達が排泄の統制を可能にしていきます。

大便と幼児と母親

 大便は幼児にとって身体の付属物として贈り物、さらにはお金を意味します。自分の態度や主張の表現方法とも考えています。
 この時期から、排泄がうまくいけば母親の愛情と賞賛を得ることができるようになります。逆に、ため込んだり、出さなかったりすると母親の失望や叱責を受けます。これがアンヴィヴァレントな葛藤状態を生むことになるのです。
 このトイレのしつけがうまくいった場合、社会規範に合わせながら自分の欲求を表出したり統制できるようになる、社会や文化の規則やルールや清潔感や几帳面さを習得すると言われています。

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