会話分析 (conversation analysis)

 会話分析とは、実際の会話の音声を書き起こし、会話の手続きの分析を行う手法をいいます。質的研究の一つです。
 会話分析は、人間が会話を行うことは、それ自体が組織立った種々の手続きによって成り立っていることに着目した技法です。
 会話分析は、その名が意味しているとおり、何気ない日常の会話に着目することにより始まりました。しかしその後、診療室などで行われる相互性のある会話を分析するのにも使われるようになりました。
 会話分析は元々、社会学の領域で誕生した手法です。しかし現在では、人類学、心理学などの分野でも会話分析の手法が取り入れられるなどしています。

会話分析の手法

 他の研究と同じように、会話分析も研究課題を設定するところから始まります。
 会話分析を行うために集められるデータは、ビデオや録音記録された形式の会話です。
 データは研究者の関与に関わらず、例えば患者と医師が相談している部屋に録音機材を置くことで集められる場合もあります。
 集められた音声データを元に研究者は、それを文字として書きおこします。書き起こした後、研究者は発話者が相互に繰り返しているパターンをさがすなどして分析します。分析に基づいて、研究者はパターンの生成を説明するモデルを開発していきます。

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